2011,12,24, Saturday
前回、ヒマワリのタネからの搾油する話を投稿したけれど、圧搾はうまくゆかず、溶剤による抽出法にて油らしきものを取り出したという程度の成果だった。
右を参照:http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=1038 炒ったものの方が搾油しやすいという話を複数の文献で目にしていたので、一応同じものを炒って試してみたが、結果は変わらないどころかむしろ悪くなった。使用したヒマワリのタネも、どことなく脂気が少ないような雰囲気ではあったし、別のタネを買ってきた方がいいかもしれないが、ヒマワリはそれほど本命ではなくて、亜麻、ケシ、胡桃、荏胡麻などの実を搾るのが最終的な目的でもあったので、気にせずに次々試していくことにしたい。 というわけで、今回は胡桃である。日本で油絵用に使う人は滅多にいないと思われるが、イタリアの油彩画家が使った油であり、亜麻仁油と並んで油彩画の歴史においては外せない乾性油である。 なお、すり鉢でタネを潰すのはけっこう時間がかかるので、ミルミキサーを用意した。 ミルミキサーの器に胡桃を詰める。 これは素晴らしい。数秒で細かく砕けてしまった。 すり鉢使ってたときは、DVDとか見ながら延々擦っていたのだが。。。 それにしても、なんかすでに全体的に脂っこい。期待できそうな予感が。 さっそく布でくるんで、手でぎゅっと搾る。 ちょっとした力で、既に油がじわっと染み出てきている。 前回、ガーゼで包んで万力で圧力をかけたところ、破れてしまったので、今回は、より丈夫であると思われるラミーを使ったが、これなら普通の綿布や二重ガーゼでも充分であろう。 手でぐいぐい搾ったら、どんどん油が出てきた。 写真でわかる通り、手が油でべっとりである。 けっこう出てくるものである。ほとんどが両手にべっとりついて、椀にしたたってくれないのだが、でもまぁ、実験に必要なくらいの油は絞れた。布で包んで素手で搾るというだけで油がこれだけ出てくるのだから、搾油器を使えばさらに大量のオイルが得られるのだろう。 これが搾った油。 胡桃油はイタリア人が油彩画に使用したことでも知られる乾性油であり、これで油絵具をつくることができる。 さっそく、顔料を練ってみた。 自分で搾ったオイルで作った油絵具である。 さっそく試し塗りしてみる。 ちなみに、この油を普段の制作に使用しましょうとは一切言わないけれど、ケシの実や亜麻の実はともかく、クルミはどこのスーパーでも売っているありふれたものなので、これを潰して布で搾ることで、自分で油絵具を作ることができるというわけだから、体験学習的なものとして、授業等に取り入れるといいかもしれませんね。 |
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