2012,02,27, Monday
さ・え・ら書房「人間の知恵」という児童向け図書のシリーズを読んでいたのだけれども、これがなかなか勉強になる。時に目から鱗というか、物事に対してまだまだ基本的な知識すら身に付いていなかったのだなと認識させられる。単なる説明のみでなく、歴史上どのような方法が行なわれてきたかという点に多くのページが割かれているのだけれど、結果を説明されるよりも、発展や発明の過程を順に追っていく方が理解しやすい。歴史書みたいな感じになっている点で、読み物としても面白くなっている気がする。
目を通したものをざっと挙げてみると、まず、『紙のはなし』は、紙とはいったい何か、どのように作るのか、どのように作ってきたのか等、紙について書かれたもので、私が読んだ中では一番すっきりまとまっている。『あかりのはなし』、一見画材と無関係のようにも見えるが、ちょっとは関係ある。震災のときに長いこと停電になって気が付いたけれども、蛍光灯などの現代の照明がないと夜はほとんどの作業ができず、朝になるのをじっと待つような感じであって、蛍光灯にいろいろと不満のある制作者は多いと思うけど、なんだかんだで基本的には現代の照明は素晴らし過ぎるものでありますな。『せんたくのはなし』、せんたくの話は言い換えれば、アルカリの話であり、どのようなものからアルカリを得たのかという話でもある。『ガラスのはなし』などに目を通してみたが、限られた字数に非常にスマートに概要がまとめられており、『ガラスの技術史』(黒川高明)のような本を読む時間がなければ、こちらの本でもいいかもしれない。 そして、『鉄のはなし』に感化され、鉄鉱石から鉄を作るまでをやってみたいと思ったりして、特に深い考えがあったわけだけはないけれども、手元にある赤鉄鉱(左)と黄鉄鉱(右)を灯油式窯にて800℃で焼いてみた。 ↓ ↓ 黄鉄鉱は亜硫酸ガス(二酸化硫黄)を放出して、赤鉄鉱的なもの、赤い酸化鉄、弁柄などと呼ばれるものに変化した模様。黄鉄鉱は鉄の素材としてはあまり価値はないようである。訳も分からずいきなり熱してみただけだけれども、後日いろいろ下調べした上で実行し、最終的にまとめてみたいと思う。 |
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