昨年から度々話題にしておりましたカウリコーパルですが、アルコールに溶かしてみることにしました。
50g購入していたのですが、そのうち37gを使用することに。
ちょっと姿の格好良い塊を撮影用サンプルに残しておくことします。
無水エタノール111gにカウリコーパル37gを入れて溶解させます。重量比で樹脂1に溶剤3の割合となります。
半化石樹脂のコーパルなら、現生コーパルよりも溶解に時間がかかるかと思いきや、あっさりと溶解しました。
ときどき瓶を揺すりつつ見守りましたが、2日後には瓶底の方まで溶けておりました。
2日かかるというわけではなくて、底の方に樹脂が溜まってエタノールに触れにくくなっているところの溶解が遅れただけで、ちゃんとかき混ぜていれば、半日もあれば充分だったのでしょう。途中の段階では、もっとエタノールの割合を増やさねばならないかと思ったのですが、後に使用した感じではこれ以上薄めるとニスの強度が下がるのではないかと思います。むしろ1:2に近づけた方がいいかもしれません。どこまで濃く出来るかはわかりませんし、濃すぎても今度は塗りむらの原因にもなりますから、加減は難しいところです。
で、板に塗ってみることします。ちょうど、本棚を作っていたところだったので、その板のニスにしてみます。ちょっともったいないですけど。
3層ほど塗ったところですが、琥珀風の色味になっているような気がして、ちょっと嬉しくなります。が、これは主に板表面の屈折率の上昇により、素材の色が強調された面もあって、カウリコーパルの色と断定できるものではありません。
比較としてマニラコーパルも使ってみます。
同じ割合で溶かしてみました。
カウリよりずっと白い。もしかしたらアロマショップで売られているホワイトコーパルというのは、この樹脂のことなのだろうか。
左はカウリ、右はマニラ
これは透明なニスになる違いない。
しかし、板に塗ってもよくわからないです。
完成した本棚ですが、向かって右側の棚をカウリコーパルで塗っており、左側がマニラコーパルで塗ってあるのですが、塗った本人ですら違いがわからないのですから、第三者が見ても全く気が付かないと思います。オレンジシェラックと透明シェラックの場合は、1、2層塗っただけでも明らかに違いがわかったのですが、そこまでの色素ではなかったか。塗布サンプルを作ろうと思っていたのですが、この時点でやる気がなくなりました。強度的にはちょっと気になった点としては、板が擦れたりした部分が容易に剥がれてしまったのが、気になるのといえば気になりますが、アルコールの量が多かったのか、それとも塗ってすぐに組み立てたから、それとも3回しか塗っていないからか判定しかねるところですが、様子を見ようと思います。あけましておめでとうございます。