フジミ模型「1/100 興福寺五重の塔」完成
フジミ模型「1/100 興福寺五重の塔」、土日を使ってささっと組み上げました。
興福寺五重塔
1/100ってやはりデカいですな。下から見上げてみると、現物を初めて見たときの感動が甦ってきます(というほどではないですが)。

西洋美術も日本の美術も満遍なく関心を持つべきではないかと反省しつつ、特に最近は仏教美術についてせっせとインプット行為に明け暮れているのですが、最近のマイブームは建築模型作りであり、模型を作ってみると、必然的にあちこち細かいところを見ながら組み立てるということもあって、観察という行為にはなかなかいい効果があるように思います。説明書見てるだけも面白いです。
興福寺五重塔

内部の柱などはもちろん無くて、肘木その他のパーツも、もっと構造物の内部まで通っているはずなので、構造の把握の勉強とまでいきませんから、飽くまで外部から見た形状の把握となりますが、これを経たあとに図書なのでさらに勉強すれば、理解も深まるであろうかと。
興福寺五重塔
現物の興福寺五重塔はその大きさの迫力も凄いですが、五重塔の軒を支える構造の複雑さが、初見のときは集合体的な恐怖感さえ感じたものですが、こうやって五重層の軒の組み物をじっくり見たあとだと、今度実物を目にしたときは、けっこう頭の中で整理されて、冷静に鑑賞できるのではなかろうか、と期待しております。

建物シリーズの他作品も徐々に作っていきたいところですが、基本的に塗装などはやらないという方針にしました。短時間で知識をインプットしたいというのが目的ですので、当初の目的を忘れてしまってはなりません。それと教材として使用した際に、生徒がべたべた触っても気にならないように、という理由もあり、これもまた大事であります。というわけで、無塗装、素組みで次々作ってゆくわけですが、フジミ模型の建物シリーズはその辺はよく出来ていて、本作品も朱壁と漆喰は元々成形色で色分けされており、そのまま組み立てるだけで、けっこう見栄えがする完成例となります。今回はパーツが非常に多かったので、土日をまるまる費やしてしまいました。そして気がついたのですが、まず自分が使っているニッパーの性能がきっと悪いということ。ゲートから切り離した跡が白くなってしまう現象の処理に手間取るってしまうわけですが、その処理を減らしたい。というか、後半は放置して組み上げましたが。そしてピンセットが重要であるということ、それから流し込みタイプの接着剤を試してみたいということ。写真を見てもわかる通り、接着剤がはみ出したところが汚くなったりとか、いろいろ課題はありますので。これらのツールが揃えば、高速で組み立てられるような気がします。良いニッパーでスパパっとゲートから切り離して、スパパっと鮮やかに接着して、しかも誰かちょっと触ったくらいでは外れない感じの耐久性があればいいかなと。

なお、事前は私は五重塔のはなし編集委員会(著)『五重塔のはなし』という本を読んでおきました。後半のQ&Aは非常に易しく書かれているのと比較して、前半の説明部分の内容が難しく、編集上の問題があるかとは思いましたが(しかも内容が前半と後半でかなり被っている)、構造や形状についての本としてまぁ、よかったかな、とは思います。他にも図書を探してみようと思いますが、読めば読むほど、フジミ模型はなかなか良い仕事しているなと感心しております。

| 史跡・古墳・名所等 | 09:22 PM | comments (0) | trackback (0) |










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