搾油機を購入、リンシードオイルを搾油してみました。
Amazonにて、とても安い搾油機を購入しました。
OilPressMachine 搾油機 卓上油搾り機 フルセット 手動式 ステンレス製...
搾油機
このような手回し式の簡易搾油機はずいぶん前から買ってみようかどうか迷っていたのですが、商品の選定にはけっこう迷うものです。ちゃんと動くか怪しげなものが多いですから。同様の手回し式の搾油機で、もうちょっと立派そうな赤い搾油機も気になったのですが、あちらは鉄製らしく、手入れをさぼると錆びそうな心配があったので、こちらのステンレス製のものを注文。届いてすぐ中身をチェックしました。部品は欠品等も内容でした。カビか指紋ようなものがついていてアルコールウェットティッシュで拭きました。ゴムバンドが加水分解して崩壊しておりましたので、梱包したからそれなりの年数が経っていたかと思われますが、本体には影響はなさそうです。

さっそく亜麻仁を搾りたいと思いまして、フラックスシード 1㎏も購入。
搾油機
よく見ると、ラベルに「※食品ではありません」と表記されているのだけれども、ではいったい何の為の商品なのでありましょう。食用の種子は大抵は加熱処理されて発芽しないようになっているのですが、これはどうなんでしょう。加熱処理されていても、実際にたくさん蒔くとちょっとは芽が出てくることもあるようですが。ポピーと違って植えても違法ということはないと思うので、試しに一部をプランターに蒔いてみたいと思いますが、それはともかくとして、実際にリンシードオイルを得てみました。
搾油機
慣れないもので、種子など盛大に散らかしながらの作業となりましたが、一応搾油はできましたので、私の感想を交えつつ、本製品の使用方法についても解説したいと思います。

説明書はA4のペラ1枚だけであり、英語と中国語のみになります。要点を和訳しつつ、私のコメントも差し挟んでおきながら、以下に手順を解説したいと思います。まずは何はともあれ組み立てでありますが、マニュアルには各部の名称が載っている小さな図があるだけで、どちらかというとパッケージに使われている製品写真の方が大きいので、組み立ての際はこの写真を参考に行いました。ハンドルが上手く回せるような場所(テーブルなど)に設置します。かなりしっかりした場所に設置しないといけません。大まかに組み立てたら、圧搾ケージに圧搾ケージキャップを回し込み、それからさらにターミナルアジャストメントキャップを回して締めます。アルコールランプの綿芯(15cmくらい)を、付属のワッシャー(円形で中央に穴が空いている金具)に通し、外側に0.5cm出して、長い方は燃料ボトルの中へ。あまり燃えすぎてもよくないので、ちょっとだけ芯を外にだせば充分であろうと思います。燃料ボトルには燃料(ケロシンまたはアルコール)を入れます。※ケロシンはおそらく灯油のことかと思います。私は常備しているエタノールを使用。普通はメタノールでしょうか。そしたら圧搾ケージを約7分ほど加熱します。オイルを確実に出させる為で、これがないとまずほとんどの種子は人力で搾油するのは困難かと思います。圧搾ケージが50℃~70℃に達したら、材料をプレス機の注入口に入れることができると説明にありますが、アルコールランプで熱するれば当然あっという間にかなり高温になるわけですが、圧搾ケージ全体が温まるにはやはり7分くらいはかかるのかと思います。抽出中も加熱は継続しておくのだと思いますが、火加減はけっこう難しいです。ちなみに搾油の際に種子等を炒めてから行うことがあるけれども、この器具の場合は加熱しつつ行うので炒める必要ないようです。圧搾ケージが充分熱せられたら、注入口から材料を投入します。圧搾の開始時、ターミナルアジャストメントボルト(圧搾ケージの先についている回せるパーツ)はノーマル位置がよい。もし放出される塊が固すぎたり、ハンドルを回すときの抵抗力が強すぎるときは緩める。逆に放出物にオイルがまだ残っているような場合は締める、というふうに指示されておりますが、放出される種子残渣が固いと、詰まってしまってどうしようもなくなることがあるので、そこそこオイリーで緩めな状態で良しとした方がいいんじゃないかな、という印象を受けました。種子を入れてクランプを回して圧搾するのですが、先端のキャップの小さな穴から残渣がニョキニョキと出てきます。そして油が圧搾ケージの根元の細い穴から出てきます。こんなふうに上手くいったら、休まずに搾り続けた方がいいかと思います。手を止めると、種子が焼けてくるし、残渣が固くなって詰まって動かなくなったりします。

圧搾した油はゴミや不純物が混ざって汚く見えるかもしれません。
搾油機

しかし数時間置くことによって、沈殿して綺麗になります。
搾油機
というわけで、リンシードオイルが得られました。いずれ顔料を混ぜて乾燥試験をしたいと思います。なお、食用として使う場合は早めに消費した方がよろしいでしょう。

注意事項等ですが、搾油ケージ付近は熱くなるので、やけどしないように気を付けましょう。ターミナルアジャストメントボルトを回すときも、素手で触らず、耐熱手袋などしてやりましょう。ターミナルはレンチで回しますが、圧搾ケージやキャップを触らなければならない機会は多いので、耐熱手袋はあった方がいいかと思います。けっこう汚れるので、百均で売っているパン焼き用の綿製手袋みたいなものを使うといいかと思います。搾油後は器具類を速やかに清掃しなれけばなりません。種子残渣が固まってしまうとやっかいです。あと熱しながら搾油するということもあって、種子の臭いが周囲に広がると思います。手も亜麻仁油臭くて、洗っても当分は匂っていました。

というわけで、私もまだまだ使い慣れていないといいますが、1回試しただけなので、修練不足ではありますが、気がついたことをまとめてみました。ちなみに自分で搾った方がいいリンシードオイルが得られるとか、溶剤抽出よりも圧搾抽出のオイルの方が優れているとか、そのようなことは考えておりません。あくまで絵画材料の理解の為にやっております。

| 絵画材料 | 09:12 PM | comments (0) | trackback (0) |










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