蜜蝋ワックスを使ってみる。
蜜蝋というと、個人的には油絵具の展色材やら加筆用メディウム等にかなりの頻度で使用しているのだけれども、そう言えば、それ以外の用途にはあまり使ったことがなかった。一応それなりに知っているように感じている事柄でも、普段やってることと少しでも外れると、まるで手も足も出ない未知の世界ですわなぁとか思いつつ、蜜蝋をちょっと弄ってみようかと思い立つ。

で、ここになんとなく投げやりな感じで作られた素木の棚がある。
蜜蝋ワックス
自分が作った棚じゃないんだけど、これを使っていろいろいニスやらワックスやら試してみよう。

第一段階はミルクペイントで色付け。
蜜蝋ワックス
顔料はキプロス島ローアンバーと同バーントアンバー。それと牛乳。
なお、牛乳はなんとなく電子レンジで3分熱したんだが、何の意味があるかはわからない。前もこうやって一応成功しているので。

牛乳に顔料を入れて混ぜたところ。
蜜蝋ワックス

蜜蝋ワックス
刷毛でドバッと塗ったが、サンディングとか木の表明調整を全くやっていなかったので、塗料のノリが悪い。しかも色が濃過ぎ。

布で擦りつけて塗ることにした。
蜜蝋ワックス

塗装後。
蜜蝋ワックス
割といい雰囲気である。牛乳で一応顔料がくっついているというのは何度見ても感心する。

塗装が乾いたところで、第二段階としてシェラックニスを。
蜜蝋ワックス
カイガラムシ分泌物を、アルコールで溶いたものである(前日仕込んでおいた)。

蜜蝋ワックス
ちなみに、100均の刷毛を使用。近所の100均の刷毛は私が買い占めてしまった。昔は毛が抜けたりして品質が悪かったが、最近は普通に使えるものが多い。

計二回塗ったが、なんかギラギラつやつやである。
蜜蝋ワックス

いよいよ第三段階にて蜜蝋登場。
蜜蝋ワックス
一応、こんな感じで手元に3種類の蜜蝋がある。左は、先日、キガタドットコムさんで購入したもので、最も色が濃い。蜂蜜っぽいような感じの香りがムワっとしてくる。芯でも挿したらそのままロウソクになりそうな。。とか言いつつ、今回は真ん中の蜜蝋(クレマー?)を使用。

蜜蝋を溶かす方法はいろいろありそうだが、というか、実際いろいろ試したんだが、それを書いてると長くなるので今は端折らせてもらうと、結局、電気保温プレートが最も手軽な気がした。
蜜蝋ワックス
蜜蝋とテレピンを入れた器を保温プレート上に置いて、数分眺めていただけだが、わりと易々と溶解してくれた。この手の製品は保温という目的以上の温度は出ないので、わりと安全だと思うのだが保証はできないので、自己責任でどうぞ。

冷えると、以下な感じに。
蜜蝋ワックス
冷えても固まるということはなくて、柔らかい練り物みたいなようなものになった。これを毛の落ちない布などで、表面に擦りつけるなどするといいらしい。

といいつつ、私は思わず、温度の高いうちに刷毛で塗ってみた。
蜜蝋ワックス
これは濃度とかいろいろ考えないと、ちょっとあまりにも塗りすぎになってしまうなと感じで、すぐに布での塗布に切り替えた。
蜜蝋ワックス
塗りすぎると、本当にいろいろ困るので、ご注意を。

うまくいったのかどうかわからないけれど、とりあえず終了。
蜜蝋ワックス

参考:
http://kigata.com/beeswax.htm

| 日曜大工 | 11:09 PM | comments (4) | trackback (0) |
こんにちは。
テレピンを加えたワックスはどんどん揮発して、すぐに元の蜜蝋の様に堅くなるんじゃないかと思ったのですが実際はどうですか?

私は荏胡麻油の蜜蝋ワックスを自製してタッパに入れておりますが、数ヶ月放置してると表面に膜が張る程度で、膜の下は市販の固形カーワックス程度の状態を保ってます。
| TORIさん | EMAIL | URL | 2009/12/21 04:29 AM | Yn7g8i02 |

こんにちは。

テレピンと混ぜた蜜蝋ですが、フタのない容器に入れて1日経ちましたが、まだ柔らかいペースト状のままです。季節柄室温は低いです。
テレピンの揮発以前に、蜜蝋はちょっと冷えるとすぐに固まるので、その点も気になっていたのですが、テレピンと混ぜたら使いやすいワックスができあがって感心しました。
乾性油と蜜蝋のワックスも試してみようかと思います。
| 管理人 | EMAIL | URL | 2009/12/22 01:44 AM | zBW/VjJ. |

なるほど。
ペースト状態がどれくらい持つか気になるところではありますが、乾性油の塗膜が必要無い場合に有用なワックスが出来る様ですね。
性能や使い勝手は比率にもよるのでしょうが、私もテレピンで作ってみようと思います。
| TORIさん | EMAIL | URL | 2009/12/22 08:42 PM | Yn7g8i02 |

ペースト状態は未だに続いているので、ちゃんとフタをすればある程度、長く保管しておけるかと思います。
あと、絵具の主な媒材としても試していきたいところです。

とりあえず、色々な蝋の違いを実感したいと思って、ロウソクなど作ってみました。
http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=690
| 管理人 | EMAIL | URL | 2009/12/28 02:33 PM | zBW/VjJ. |











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