2010,02,20, Saturday
最近、染色、ガラス制作、釉薬などいろいろ試しているうちに、灰というものにいたく感心するようになった。木材その他をしっかりと燃やすと、最後に灰が残るから、これは常日的に頻繁に目にしているものであるが、この灰というのはなかなか有用な物質で、昔はこれを広い用途に活用していたそうである。灰は、水に入れて灰汁を作ることができるが、これはなかなか強いアルカリ性の液体となって、いろんな用途に使える。灰には多くの金属物質が残っていて、釉薬として使用すると様々の色になったりする。古代世界のガラス製造は砂にソーダを混ぜることで燃焼温度を下げていたが、地中海世界がイスラム圏になってからのヨーロッパでは、ソーダが入手できなくなった為に、代わりに灰を用いるようになった等々、挙げるとキリがない。
参考:灰 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%B0 釉薬においては、そもそも原始的なものでは、窯の中で燃やした薪の灰をかぶって、自然と釉薬になったりしたという話があるほど重要である。 しかし、現在使用中の窯は灯油式なので、薪の灰はかぶらない。 そこで、釉薬をかけるように、灰をたっぷりかけて焼いてみることにする。 べつに珍しいものではなく、灰釉と言って、普通に陶芸品店で売っているが。 ちなみに、この前やってみた灰釉は、袋に「陶磁器用灰釉」と書かれていたが、今回使用するものは「水簸天然木灰」とある。何が違うか調べたかったが、メーカー名で検索しても、公式サイトみたいなものは見つからなかった。 まずは、灰を水で溶く。 そこに、素焼きの陶器を浸す。 薄すぎであろうかと思うが、ちょっと灰が被ったくらいな感じにならないものかと、試行錯誤中な為である。 ↓焼きがあり。 素焼きをそのまま本焼きしたものと色が全く変わらない。よく見ると、ところどころ深緑のガラス状物質が見えるが、むしろ何かの汚れかと思われそうである。 まぁ、釉薬としては、灰は粘土と混ぜて使うのが筋であろうということで、長石を混ぜてみることに。 というわけで、こんな感じでかけてみた。 焼き上がりは↓このような感じである。 なかなか悪くないかも。 ひっくり返したところ。 |
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