2011,01,13, Thursday
『たのしい科学あそび 炭と墨の実験』なる本を県図書館の子ども図書室から借りてきたのだけれど、なかなか侮れない内容である。クッキーやコーヒーの缶で炭を作る方法も紹介されていたが、先日木炭を作ったときの様子と非常に似ており、そんな感じの実験がイラスト付きで多々紹介されている。ちなみに缶を使った炭の作りの際、フタに開けた小さな穴からガスが出てくるのだが、私はそのまま放置していた、あるいはむしろ火が着かないように気を付けていたのだけれども、この本によると、そのガスに火を付けて燃やしておくと部屋に煙が充満しない、というアドバイスが。。まぁ、私の場合、ガレージでやってたので、そんなに気にするほどのことでもなかったけど。
それはともかく、ここ数週間で集めた炭やら煤やらを触っていると、同じ炭素の黒でも、両者はずいぶん性質の異なるものであることを実感しつつあります。 先日作った骨炭、ちょっと思うところあって、水洗いしたり、水簸したりできないかと水に入れてみたのだが、鉱物顔料みたいにすぐにではないけど、一晩ほど待つと、顔料が残らず底に沈む。 これは膠などの分散を助ける媒質がないので、分散液を長く保っていられないという理由もあるかもしれないが、『炭と墨の実験』によると、炭を砕いた粒では大きすぎて、膠液だったとしても、やがてはみんな底に沈んでしまうということである。墨(煤)ならば、より粒子が細かく、分散状態を保つことができ、いわゆる墨汁などを作れるという。 で、先日集めた亜麻仁油の煤も水と混ぜてみる。 このように、水と煤だけでは、反発しあってうまく混ざらない。煤が寄り集まってよれよれの塊となる。 面白いことに、水の下じゃなくて上に溜まった。 分散液を作るためには膠やPVAなどの媒質がなければならないとのこと。ちなみに、膠液は使ったことのない人には準備に手間取るからか、『炭と墨の実験』の中では洗濯糊、いわゆるPVAを使う感じでまとめられている。 私の場合は、アラビアゴム水溶液を投入してみた。 おお、それなりに混ざりあってるではないですか。 しばらく待っても、とくに分離するという様子もない。 まぁ、膠液を加えて団子にした墨を練るなどしたら、たぶん、もっと綺麗に分散するとは思うけど、団子にするほどの量の煤は採れなかったしで。 試し塗りしてみたんですけど、べつに悪くないんじゃないでしょうか。 それにしても、触っていて改めて感じたが、炭は意外とあっさりしていて、手が汚れにくいし、汚れても洗えば綺麗に落ちるけど、煤は手や衣類が汚れると、非常にしつこくて石鹸で洗ってもなかなか落ちない。しっかり手を洗ったつもりでも、こうやってキーボードを叩いてると、2万円近くもした東プレのキーボードが汚れてしまったりする始末。 |
2011,01,05, Wednesday
鶏の骨を焼いて、ボーンブラック(骨炭)を作る実験の続きである。
■前回 http://www.cad-red.com/blog/jpn/index.php?e=852 前回は焼きが不十分な気がしたので、さらに何度か繰り返して焼いてみた。 ようやく真っ黒になった。 よく見ると、灰になってる部分も多少無きにしもあらずであるが。 乳鉢で摺り潰す。 スクリーンメッシュで濾す。 で、完成した黒。 部屋の中で見ているときはそこそこ黒いと思っていたが、直射日光下などの明るいところで見ると、微妙に赤茶っぽい色である。アンバーよりは黒いが、黒よりは茶色。市販のアイボリーブラック顔料と比べても、微妙に茶色い。 これは、焼成温度が低かったことが原因ではないかと思われる。植物炭の場合も、素材の種類によってという以前に、温度が足りないと赤味が強くなるという話も伺ったし。アルミホイルで包んで熱するというのも、あまりいい方法ではなかったかもしれない。アルミホイルは強い火だと燃えてボロボロになるし、ブリキ缶などを使って、憂いなしにガンガン加熱してやるのがよかったか。 せっかく作った黒だけど、植物炭の場合はともかくとして、動物の骨の場合は、腐敗やカビの原因にならないかという心配もあるので、本制作では使わないでおこう。 |
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