2012,07,18, Wednesday
繊維を漉いて和紙を作る、というのを今まで未体験だったので、材料を購入するなどして、この度、挑戦してみました。全く目新しいことでもなんでもなくて、単に自分がやってみたというメモ程度の話なので、その点はご了承ください。
実は昨年から、和紙の原料として知られる楮(こうぞ)を植えていて、しかし、台風で倒壊したり、変な形に育ったりとなかなか順調に進んでいないような話を度々書き込んでたりしていけれども、それに加えて楮から紙原料の繊維を作るには、蒸したりなんだり、いろいろ工程があって、ちょっと面倒臭いというか、そもそも楮は植物を眺めてみたいというだけで植えたようなものであり、これで紙を作ろうという野望を持っていたわけではなかったわけで、紙漉きを行なうにあたっては、以下のものを購入しました。 紙原料(こうぞ) 未晒【工芸/紙すき】 http://item.rakuten.co.jp/bicosya/37006/ 学校用教材で知られる(株)アーテックさんの商品。最近は学校用教材もネットショップで1個から注文できたりするので、試しにいろいろ使ってみると、とっても面白いです。 80gで1,280円(税込)。 相場を知らないので、高いか安いかはわからないけれども、実際やってみてわかったけれども、1人で試しにやってみるという分には、むしろ多いかもしれないというぐらいの量なので、これで充分です。 それと同じく(株)アーテックの「手すき枠 A(ハガキ判)」も買っておいた。 http://item.rakuten.co.jp/bicosya/37000/ こちらも620円と、わりと安め設定と言えるでしょう。 ちょっとしたペラの説明書がついてきた他には、使い方の詳しいマニュアルみたいなのはなかったので、商品ページの解説などを主に参照して、わりといい加減な感じで始めてみることにする。もっと下調べしてからやった方がいいとは思うが、半分調べて実行してから、再びよく調べて再挑戦する方が、事の進みが早いし、良い経験になると思っているので、今回も中途半端な状態でスタートしている点はご了承下さい。 1日くらい水に浸けてほぐすといいように書かれていたので、まずはパットに水2リットルくらいと入れ、そこにコウゾ原料を30g入れてみた。 特にこの量に深い意味はないです。 1日浸けてはみたものの、手でほぐしたり、かき混ぜたりしただけでは、なかなか解れない。 というわけで、ミキサーで粉砕。 いじっていて、徐々にわかってきたけれども、濃度は薄目の方が紙を漉きやすいようである気がしてきたので、さらにもっと大きな容器に水をいっぱい入れて、原料の一部を投入。 紙原料に付属の「粉末糊剤」をほんの少量お湯で溶いて入れると、繊維が均等に分散してくれるので、この状態で紙を漉くわけである。糊は紙を作るための固定剤ではなくて、単に分散させる為のものらしく、ほんの少量入れるだけである。 いよいよ手すき枠で、紙を漉いてみる。 で、漉いた紙を板に張って乾燥させたりするのだけれども、適当な板が見あたらない、安いベニヤだとヤニが付きそうだと思ったので、窓ガラスにベタッと貼付けた。 数時間後、乾いたところで、ベリっと剥がす。繊維がしっかりと絡み合っているので、破れるということはあまりない。 というわけで、紙が完成してくれました。 30g使っただけで、葉書大だとかなり枚数ができたということで、個人でやる分には充分な量かと思われるので、試しにやってみたい人にはお勧めの製品かと思います。 |
2012,07,12, Thursday
昨年秋植えしたウォードは先日種を採取した件をブログに投稿したけれども、既に本体や葉は枯れて失われている。
春に植えたものは、現在、丁度よく生い茂っているので、これで染色を試みてみようかと思う。 染料としてウォードを使うのは初めて、というか、これがウォードなのかも確信がない状態であり、これを使って青色に染めてようやく確認できるというところである。タデアイはちょっと傷が付いただけでも、その部分が青くなったりして、インディカンをいっぱい含んでいるような様子が見られるのだが、ウォードはいつも緑色で、まじまじと見つめてもただの緑の葉っぱにしか見えないというのが、多少気になるところである。 なお、いくつかのWebページで、ウォードには毒性があると記述されている。 http://www.ntyk.net/yasai/2065.html 毒性と言っても様々なレベルがあるので、Webの記述だけではどんなものかはよくわからない。アブラナ科であるから、たまに言われるように花が毒であるとか、インディコに対して毒と言っているのかもしれない。Wikipedia(英語)では、抗癌作用のある成分が多く含まれているというポジティブ面が書かれているが、健康に対するマイナス面については何もない。一応、同様の行為を行なう人は注意した方がいいでしょうと注意喚起しつつ、個人的には無視して進むことにする。 さて、ウォードであるが、染色には葉の部分を使うそうだけれども、発酵等の手順が必要な点はタデアイと同じみたいである。しかし、まずは、手短な方法で、本当に青く染まるのかどうか確認してみたいところなので、タデアイで何度か試みた「生葉染め」を、このウォードの葉でやってみたい。 というわけで、ウォードの葉をちぎり取る。 若い葉と、大きく育った葉のどちらが有効かという点も気になったが、とりあえず大きな葉を集めてみた。 葉をミキサーに詰めて、適量の水を入れる。 ミキサーで粉砕、 染液を作ったところ。 葉のカスを取り除くために、ステンレス網で濾している。 予め用意しておいた絹(シルク)の布を染液に浸ける。 なお、生葉染めなので、布は動物性のもの(シルクやウール)を使用し、事前に、少量の洗剤を入れた熱い湯で洗っておいた。 落とし蓋をして、しばらく染液に浸しておく。 布はすっかり緑色になっている。 これを空気に触れさせて、青く変われば成功である。 洗ってみたら、ちょっと青くなってて、これはいけそうな予感がする。 干す。 完成 タデアイのときよりだいぶ薄い青になったけれども、それは予想通りというか、文献等で言われている通りである。 というわけで、ウォードの栽培、染色、種収穫までをなんとか実行できました。 |
↑上に戻る↑ :