童友社「小田原城 1/350」制作
童友社のお城シリーズを買ってみました。小田原城、松本城、安土城、岐阜城の4つです。
童友社「小田原城 1/350」
機会があれば、他のお城モデルも買ってみたいとは思いますが、ざっくりと大きさの比較もできるように、スケールは1/350前後で統一して買い求めていこうかと思います。というわけで、試しに一個作ってみる的な感じで、小田原城からはじめてみようと思います。

箱を開けてみると、現代のプラモデルとはまた違った雰囲気のオーラが感じられます。古い金型を駆使しつつも継続して販売してくれてることはありがたいことなので、パーツの精度などに文句を言ってはなりませんが、しかし樹木のパーツは、ちょっとさすがに使用を躊躇せずにおれません。
童友社「小田原城 1/350」
youtubeでベテランモデラーの姫路城制作動画を参照したら、うまく加工して利用しておりましたので、手間を惜しまなければ化けるとは思うのですが、強度的に丈夫なものは作れそうにないですし、今回は木は付けないという方針でいきたいと思います。

というわけで、木を取り付ける筈だった箇所の穴を、エポキシパテで塞ぎ、ヤスリをかけました。
童友社「小田原城 1/350」
妙な形状ですが、現在の小田原城天守の西側は土が盛ってあり土手みたいになっていますが、それを再現したパーツでありましょう。

ちょうど、タミヤの情景テクスチャーペイント[草 グリーン]が届いたところなので、全体に草が生えてる感じにしてみようと思います。
童友社「小田原城 1/350」
塗ってみたら、色がけっこう派手と言いますか、人工染料的な色合いで驚きました。

これはダメだなと思ったのですが、乾燥したら艶が引いて、いかにも牧草みたいな草らしい感じになっております。
童友社「小田原城 1/350」
さすがに1/350スケールには不自然な大きさの草ですね。1/35なら自然なサイズの繊維かと思います。それと、うまく草を立てる方法もあるようです。さらに、まるで牧草地のように全面に塗るというよりは、土とか石などのテクスチャーと混在させることによって、より自然な感じになるかと思います。

石垣ですが、クレオスのMr.ウェザリングカラーという商品が届いたので、それを試してみることに。
童友社「小田原城 1/350」パーツのモールドが浅くて、うまく拭き取るという感じにはいかなかったのですが、とりあえずはこんなものですかね。何しろプラモ初心者ですから、あまり深く考え過ぎずにとりあえず試してみるというくらいに考えてやっております。

というわけで、こんなふうになりました。
童友社「小田原城 1/350」
建物部分はパーツの噛み合わせも良好で、城モデル初心者にはちょうどいいキットだったのかもしれません。強いて言えば、たくさん開いている窓から、向こう側の窓からの光が見えて、いかにも中が空洞なのがわかってしまうのが難点ですが、たぶん城モデル全般の問題なのでしょう。窓は塗装前にプラ板でも貼って塞いで置いた方が良さそうです。瓦屋根をウェザリングとかドライブブラシとかやりたかったのですが、この窓ではリアルさは追求できぬと思って、モチベーションも下がったので、本模型はここで終わりにしたいかと思います。城模型の練習、プラモデル用の特殊な塗料を試してみるという目的は達したので、よろしいとしましょう。特にウェザリングのテクニックは、既に制作した仏教建築模型に施したいところなので、上手くなりたいところです。

さて、現在の小田原城は鉄筋コンクリート造りであり、プラモデルの方もそちらを再現しておりますので、天守に上って展望するためのフェンスも付いております。今の価値観であれば、天守再建も、模型の方も、往時の姿を再現したくなるところなのですが。しかし、そもそも我々が戦国の城としてイメージする平城の天守というのは、安土城以降と考えると、戦国末期から江戸時代に入ってからのものであるわけで、意外と新しいものです。この小田原城も秀吉が攻めた小田原城とは全く違う姿であったことかと思います。その辺を読んだりしながら作ると面白いでしょうなぁ。

| 史跡・古墳・名所等 | 07:21 PM | comments (0) | trackback (0) |
植物近況(琉球藍他)
なんと、琉球藍の苗を頂きました。
琉球藍
うまく根付いてくれれば、タデアイ、ウォード、インドアイに加えて、さらに藍植物が追加されることに。藍の染料を得られる植物は数が多いのですが、代表的なものは揃いつつあります。できれば、立派な姿になったところで、写真を撮って染料資料のストックにしたいです。

ヨーロッパモミの種を植えました。
ヨーロッパモミ
春に失敗したので、秋植えを試みたわけですが、気がつくともはや冬ですな。
ちなみに、じっくり水に浸けてみたり、ナイフでちょっと切り込みを入れてみたりと、いろいろなバリエーションを試して蒔いているので、いずれかが発芽してくれればと願っております。

オークの木から落ちたと思われるドングリから生えてきた木です。
オークナラ
比較の為に、コナラとミズナラも植えているのですが、どうも交配している模様で、何がどうなったのかはわかりませんが、真っ赤に紅葉しております。オークは黄色になります。葉の形特徴である手のひらの形も、やや控えめなのですが。いずれにしても通常でも各個体はなかり個性がでるとの話でもあります。まぁ、でもこの木はなかなか美しいような気がします。

アカンサスですが、モリスはこのような感じで冬でも迫力があります。
アカンサスモリス
来年はぐんぐん伸びて花がついてくれるのではないかと期待しております。

アカンサススピノサスは、葉が細くギザギザなのが特徴ですが、日照環境が悪いのか、やや萎び気味であります。
アカンサススピノサス
一瞬、ダイコンかと思いました。

| 家庭園芸 | 11:40 PM | comments (0) | trackback (0) |
フジミ模型「平等院鳳凰堂1/150」制作記2(組み立て終了)
瓦葺きの屋根ですが、缶スプレーにていつもより明るめにベースの色を塗りました。
平等院鳳凰堂
この塗装の上に、エナメル塗料を希釈して流し込むように暗い色を重ねていこうという計画です。

そんなわけで、瓦屋根に使えそうなエナメル色を数種類購入していたのですが。。。
平等院鳳凰堂
とりあえずは、フラットブラックを中心にブラウンを少量混ぜたりしながら、流し込んでみたのですが、まぁ、初心者ですから、なかなか上手くはゆきません。色や溶剤を調合する際に、調色スプーンやスポイトが必要であると知って、それらを注文しました。毎回いろいろ手法を変えながらやってみるということは大事だと思います。

せっせと組み立てます。
平等院鳳凰堂
1/150モデルだと肘木のパーツもこのくらい簡略化さてくるのですな。

朱壁を明るく塗りたいと思っていたのですが、成形色がダークブラウンである為か、明るめのスプレー缶をいくら吹いても、なかなか明るい色に到達してくれず、無駄にスプレー缶のゴミを発生させてしまっている気がします。このような場合、事前にサーフェイサーというものを吹かないといけないということを知り、ホワイトおよびライトグレーのサーフェイサーを注文しました。

一応、組み上がりました(頂上部の鳳凰は後日、瞬間接着剤を入手してから取り付けたいと思います)。
平等院鳳凰堂
う~ん。どうも全体の色味が気に入らないように思います。木材部分はもうすこし朱色っぽくしたい。瓦屋根はドライブブラシ技法などを使ってもうちょっと本物らしくしたい。全体的にウェザリングを施したい。という考えはあるのですが、材料がまだ揃ってないし、ここまででも充分楽しかったと言えるでしょう。色を考えるだけでも、資料を参照してみたりするわけで、美術史的な知識が勢いよく増強されていく感じがするわけで、それが特に充足感となっているような気がします。さらにもうすこし時代や様式のことなる模型に挑戦してみたいところです。

| 史跡・古墳・名所等 | 09:58 PM | comments (0) | trackback (0) |
フジミ模型「平等院鳳凰堂1/150」制作記1
以前購入していたフジミ模型「平等院鳳凰堂1/150」
平等院鳳凰堂
こちらはパーツ数がけっこう多そうで少々気後れしておりましたが、制作に踏み切ってみました。
ちなみにわたくしは京都に4年半住んでいたにもかかわらず、平等院鳳凰堂を訪れたことがありませんので、ネットで画像検索した情報を元に制作することになります。

というわけで、まずはこちら、南翼廊の基壇パーツです。
平等院鳳凰堂
鳳凰堂の独特の矩形の基壇はなかなかかっこいいと初めは思っていたのですけれど、よく見ると基壇の構造が近代的する感じがすごくして、だんだんと違和感を感じてきます。写真をいくつも見たけれども、これは近代コンクリートの基礎に見えます。創建当時、翼廊には基壇がなく池に突出しいたという調査結果もあるようです。湿気から建造物を守るような、かなりしっかりしたコンクリート基礎が近代以降施工されたのであると思われますが、その経緯は後日調べるとして、いずれにしてもプラスチック感を是正するために、タミヤの情景テクスチャ「路面 ライトグレイ」を軽く塗っておくことにしました。さらにラッカースプレーのライトグレーを吹きましたが、エナメル塗料などで汚しを入れるべきか、ちょっと迷いました。よく聞くように西方極楽浄土の世界が鳳凰堂のイメージであるとしたら、下手に汚しを入れずに明るい塗装で仕上げるのがふさわしいのではないか。とも考えましたが、少し調べてみると、そもそも浄土世界の再現であるかどうかも簡単には言い切れぬ様子なので、あまりそれに拘りすぎるのもどうかと思います。この辺は後でじっくり専門書を読んだりするのが楽しみであります。

というわけで、エナメル塗料のブラックとブラウンで汚しを入れることに。汚しと言いますか、基壇の敷石のところが、石が目立たなかったので、敷石のモールドにエナメル塗料を流し入れて、目立つようにしたかったのですが、上手くいかなくて、結局全体を汚してごまかしてしまいました。私がプラモデルを盛んに作っていたのは小学生の頃でありまして、その頃はかなり作っておりましたが、何しろ小学生の技術でありますから、実はほぼ初心者なのであります。ちなみに小学生時のプラモデル制作はラジコンのブームによって上書きされて、いつしか遠ざかってしまった感じでありました。
平等院鳳凰堂
一層部分を組み上げてみましたが、朱壁はいつもより明るめに塗装したつもりですが、なかなかふさわしい缶スプレー色がなくて、ブライトレッドのベースにオレンジを吹きかけるという具合にしました。もっと明るくすることも可能ですが、元の成形色とあまりに差が大きいと、ゲート跡の処理が面倒になるので、作業効率など総合的に考えてこの色です。堂内にご本尊である阿弥陀如来もあります。

平等院鳳凰堂
以前入手したガチャガチャの阿弥陀如来像、同じ様式の阿弥陀如来像がたいへん多く、いずれの阿弥陀如来像なのか、特定できかねておりましたが、平等院鳳凰堂の如来像であるような気がしてきました。

もっと詳しく読みたいので、原色日本の美術全巻(古書が格安)を揃えたい気もするのですが、置く場所がないので悩ましいところ。

| 史跡・古墳・名所等 | 11:56 PM | comments (0) | trackback (0) |
オリーブの搾油を試みる。
随分前から自宅にオリーブを植えているのですが、そもそもの理由はオイルを絞りたかったから、という理由でありました。絵画材料の中でもメディウムに関心の高いわたくしは、一時期、さまざまの材料からの搾油を試みたことがありましたが、ふつうは植物油というのは種子を圧搾して得るものなのですが、オリーブの場合は果実から油が採れるのです。それは試してみたい。オリーブは非乾性油なので油彩画の媒材にはならないのですが、それでもまぁ、これは試しておかねばならないような気がして。と言っても、なかなかオリーブの新鮮な実を買えるという機会はなさそうだったので、苗から育ててみたのです。しかも結実するように、品種の違うものを2本。

それから何年経ったか、わからなくなってしまいましたが、そろそろ奮起せねばと思って、農文協の「オリーブの絵本」やら、ネットの情報を参照しつつ、搾油を試みてみました。なお、オリーブの搾油の件に関しては「オリーブの絵本」は実際にやってみると、内容に不明瞭な点があって、搾油に関しては他の資料をあたった方がよろしいでしょう。

というわけで、こんな感じで黒く熟した実がついております。
オリーブの搾油

集めてみたところです。
オリーブの搾油
そんなに多くありません。果たしてこんな量で油が得られるのか。なお、若干、青い実も混ざっていますが、あとからわかりましたが、なお、青い実は堅くて潰すのが難しいと感じましたので、黒く柔らかくなった、あるいは手でそっとひっぱるともげるくらいの実を採取するのがよいと思います。

厚めのビニールのパックに入れて、手で揉んだり潰したりしていきます。
オリーブの搾油

1時間もかけてようやくこのくらいになりました。オリーブの濃厚な香りがします。
オリーブの搾油

二重のガーゼで包んで絞ります。
オリーブの搾油

さあ、出てきた液体ですが、分離して、油は上層にきます。
オリーブの搾油

日の当たる場所で、分離を待っていましたが、以下のようになりました。
オリーブの搾油
おそらく下層は水溶性の成分、上層は油、中間はなにかわかりませんが、何かの粘性物質でありましょうか。これは低温圧搾亜麻仁油を精製するときのと似てて関連性が気になるところです。

写真のようにごく少量しか油は得られなかったのですが、味見してみましたが、意外と苦くなかったです。まろやかな感じでありました。少量過ぎて風味まではコメントできないのですが。いずれにしても、古代ギリシアでオリーブオイルは重要な輸出品であり、そのための壺も人気の工芸品であり、という話ですが、種からよりはずっと絞りやすいとは言えるものの、やはりプリミティブな環境で植物油を得るにはそれなりの労力が必要であるなぁと感じました。

| 絵画材料 | 06:15 PM | comments (0) | trackback (0) |
フジミ模型「薬師寺東塔1/100」制作記 2(完成)
フジミ模型 1/100 薬師寺東塔 完成
薬師寺東塔(フジミ模型)
完成しました。そんなには時間はかかってないと思います。が、軽くでも色を塗っておくと、プラスチック感がなくなって、少なくとも嫌味な感じは無くなりました。

創建時は木材部分は鮮やかな朱で塗られてあったと思われますが、そこまでいかずとも成形色よりは赤くした方がいいかな、と思って塗ってみたものの、改めて見ると、風化しても朱壁がこのような色にはならないだろうな、という感じであります。
薬師寺東塔(フジミ模型)
あるいは現状の薬師寺において、この色だとむしろ西塔に見えてしまいそうです(東塔も修復時に朱に塗るかと思っていたのですが)。

同じ1/100スケールの興福寺五重塔と比較するとこのようになります。
薬師寺東塔(フジミ模型)
薬師寺東塔は、形状としてはぱっと見、六重塔に見えますが(あるいは第一印象は五重塔かなと思うかもしれません。)、6つの屋根のうち3つは裳階なので、三重塔となっています。ちなみに組物のパーツは五重塔に比べて半分ぐらいでした。

プラモデルとは言え、作ってみるといろいろな細部に関心が出たりなどして、とても勉強になります。図書室によくある日本美術全集「原色日本の美術」シリーズを読むがたいへん楽しくなりました。そして形状だけでなく歴史的背景にも別格の関心が沸いてくるもので、日本史系の本を読むのも面白くなるほか、仏教経典も然りです。

やらねばならぬこともたくさんあるのですが、しかしもうちょっと作りたいと思っておりまして、手持ちのツールを強化しております。
ミネシマ F-110B 先曲ピンセットというのを買ったのですが、手頃な価格にして良いものでした。ピンセット本体の長さ、先の曲がり具合、左右の湾曲具合など、仏塔の組み物を取り付けるのに最適なピンセットと言えるでしょう。
それとツノダのミニカット No.8 MC-125という千円未満の安いニッパーを使ってゲートカットしているのですが、これは安いにもかかわらず、バネがしかっり効いて使いやすく、以外と切れ味も良いのですが、ゲートカットした跡がかなり白くなってしまって、何らかの処理をしないと目立ってしまうという問題がありまして、その処理をする手間を減らしたいと考え、定番品とも言えるタミヤの薄刃ニッパーを購入してみました。切れ味に関してはツノダと変わらないように感じましたが、ゲートカット跡は白さがだいぶ軽減されております。ときにははっきりと白く残ることもありますが、相対的にはだいぶ少なくなりました。そして切れ味の方なのですが、期待したほどでもなかったなと思ってはいたのですが、しばらく使ってから他のニッパーに替えてみたら、すっごい切れにくい気がしたので、やはり切れ味は良かったのでありましょう。
塗料に関しては、缶スプレーばかり買い集めているのですが、クレオスで統一しようか、タミヤで統一しようか、迷うところで、今は両方試しているところです。直感では皮膜はクレオスの方が丈夫そうですが、吹いたときの塗料のコントロールのしやすさはタミヤの方が良さそうな。接着剤は、なんだかんだで普通のタミヤセメントを使っていますが、一応流し込みタイプのタミヤセメントも買っておきました。

しかし新しいことをしてみると、精神衛生上とても良いということを実感しました。とりあえず今日働けば、その分で仏塔と塗料が買えるなぁとか考えて過ごしております。

| 史跡・古墳・名所等 | 08:37 PM | comments (0) | trackback (0) |

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