2022,02,26, Saturday
我がラクティスですが、ディーラーにて6ヶ月点検を済ませました。昨年からの大雪の影響か下回りがけっこう錆びておりまして、マフラー近辺など部品を交換しなければならないかもしれない的な心配もあったのですが、今はまだよろしかろうということで、通常の点検だけで終わりました。降雪地は融雪剤によって車が錆びやすいわけですが、おそらくは冬はあまり錆びないのであろうと思います。気温が低いので腐食の進行は遅くなるかと。夏に塩カルを綺麗に落として、特に化学反応の進行しやすいときにまめにシャーシをチェックするべきでありますな。金属を腐食させて顔料を作り始めてから、そんなことを思うようになりました。無事、9月の車検が通ったならば、きっとその後2年は乗れるのでありましょう。そこが潮時かなという予感もありますので、今度タイヤ買うときは安いのにしておいて、それからエンジン周りの寿命を延ばす添加剤的なものも入れなくてよいかな、という気がします。そもそも半年毎にオイル交換してるのだからそれで充分でありましょう。それよりも毎年の錆止めコートを欠かさずやってもらうのが車の寿命延長には良さそうな気がします。気に入ってる車なので長持ちして欲しいところです。
さて、3月はあまり仕事の予定が入っていないので、というか、ほぼ入ってないので、この期間を使って未だに試して居なかった顔料の製法を試みてゆきたいと考えております。まず標的となるのは銅系の人工顔料です。代表的なものはヴェルデグリでありますが、ヴェルデグリというと人工の緑青による緑色の顔料を表すのであろうかとというのが私のぼんやりした認識ですが、文献状での知識しかありませんので、ここは実践的な面を試して知識を補強したいところであります。ヴェルデグリは広義では緑青全般について、あるいは緑青的な青い緑色を差す色名となっているようでもあり、ちょっと定義を狭めると意図してかあるいは意図せずとも銅が腐食してできた緑青を差すであろうかと思われます。銅にできる緑青は塩基性炭酸銅、酢酸銅、その他いろいろあり、この場合は化学式的に限定するのはできません。意味的に限定的にすれば、最終的に狭義ではヴェルデグリは酢酸その他の銅を腐食させるガスに銅をさらして作った緑青となるかと思われます。古代では既にプリニウスが製法を書いていますが、酢を入れた容器の中に銅を吊してフタをするみたいな感じだったと思います。これはやってみたんですが、もっと反応して欲しいと思った印象が残っています。腐食して緑青ができるとそれが膜になって中の腐食は進まないという理由もありますが、酢酸以外のガスも供給するべきではなかったかという疑問もあります。何しろ鉛白の作り方も酢の容器に鉛を晒してフタをするというものでありましたから。炭酸ガスを供給したら炭酸銅的になるのでしょうか? それはともかく、ヴェルデグリの作り方としては、他にも酢酸液の中で銅を溶かして結晶化させるという方法もあるようで、酢酸ガスにさらしてできた緑青をさらに溶かして結晶化させるということもあるようです。ダイレクトに銅から溶かして実践している例もネット上にはありました。なお、私も実はやってみようとしたことがあるのですが、ジャムの空き瓶に入れて溶かしていたら、フタが腐食して崩壊するという事故で中断しておりました。当時はネット上の情報が少なかったこともありますが、簡単に諦めてしまいましたが、今回はちょっと粘り強く試してみたいと思います。それからヴェルディターとかバイスなどと呼ばれる銅系の顔料(青~緑色)もありますが、これは人工の塩基性炭酸銅系かと思われまして、製法は全く別となりますが、これも合わせて試してみたいところです。以上、試すべきことは多々ありますが、しかし何はともあれ、銅を酢酸ガスで腐食させるという行為に勤しむのが第一歩であろうと思います。この季節は気温が低くて化学反応も鈍いという、季節的に向いてないということもありますが、夏にやると酢酸に虫が大量に寄ってくるという困った問題がありますので、特に今回は密閉状態ではない状況で酢酸上記に晒したいという考えもありまして、今の時期に試みるのもまた悪くはないという考えがあります。なお、いっそのこと緑系をいろいろ試してみたく思っておりまして、ヴァーディター、サップグリーン等についてやってみるというか、少なくとも素材の入手ぐらいは進めておきたいようにも思います。クリソコラも砕いて、テルベルトにも詳しくなって、緑系に隙の無い知識を得たいと考えておるわけであります。 |
2022,02,13, Sunday
昨夏にせっせと鉛板から発生させた自製鉛白、まだまだありますので、これを油絵具にしてゆかねばなりません。
鉛白を発生させるよりもこちらの方が実は大変だと思います。今回は、鉛白を水で洗う方法を変えてみます。海外サイトで書かれていた方法です。 乳鉢に自製鉛白を入れまして、そこに水を注ぎます。 ちなみに乳鉢の大きさはφ15cmです。 そして、乳棒で摺ります。 塊になっている感じのところを潰してゆきつつ、水で洗うというふうに考えております。ダマになっているところが、手練りの際に時間のかかる原因になっておりますので、これで手練りも若干は短縮されるかもしれないという期待をしております。 1~2時間放置すると、鉛白は下に沈殿します。 白い顔料の場合は、ガラス製の透明な乳鉢の方が視認しやすいのかもしれません。白い磁器製乳鉢だと鉛白の色に近すぎて、少々わかりずらいところがあります。 沈殿したら上澄みの水だけを別容器に移します。 ゆっくりと水を流せば、綺麗に上澄みの水を取り除けます。 そしたら、また水を入れて同じ行為を繰り返します。今回は4回洗いました。回数の目安は今のところわかりません。 参考にした海外サイトの記述では、濾紙とキッチンペーパーで水気を取り除くのですが、私の場合は、平らなさらに注いで自然乾燥を待つことにしました。 埃の落ちてこない場所に置かねばなりません。ちょっと皿に顔料を入れすぎで乾燥が遅そうに見えるので、もう1つ皿を用意して分散し、厚さを小さくしたいところです。この乾燥方法だと、水干絵具みたいに固まって、やはり手練りに手間取ります。あとは、あまり水に浸けたままにするより、素早く水気を切ったいいような疑問がちょっとあるのです。いずれにしても、練ってみるまでわかりませんが。なお、現時点での反省点ですが、乳鉢に顔料と水をたっぷり入れた状態で摺っても、あまり顔料は細かくならないようで、少なめの水で充分摺ってから水を追加するとよいのではないという気がしました。けっきょく塊はけっこう残りましたので。 |
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